知りたい

クラウドファンディングの歴史

クラウドファンディングというのは、要するにたくさんの人々から広く金銭を集める手法(仕組み)ですから、歴史上、無数のクラウドファンディングが行われてきた事は間違いありません。しかし私たちが、歓迎会などの費用をカンパで集めても、それを一々記録しないように、大昔の人々も滅多とその記録を残してはくれませんでしたから、その史実の多くは後世に残される事なく忘れ去られています。
 
そこでこの記事では、現在に残っている古いクラウドファンディングの事例を紹介し、クラウドファンディングの歴史を概観していきたいと思います。
 
 

ケース1:東大寺

日本におけるクラウドファンディングの古い事例の一つとしては、12世紀の東大寺復興事業が挙げられます。これは消失した東大寺を復興するため、重源というお坊さんが職人を募り、そして一般の人々から寄付を募って、それを東大寺の復興に当てたというものです。
 
このような寄付は勧進と呼ばれます。現在でも寺院などでは行われているこの勧進は、クラウドファンディングの古い一例です。
 
 

ケース2:ジョン・テイラー

世界に目を移すと、クラウドファンディングらしい事例が17世紀には既に現れているのを見ることができます。
 
本の編集者であったジョン・テイラーという人物が、書籍を印刷するための資金を寄付によって募ったのです。しかもこの資金調達のプロジェクトにはリターンも用意されていて、資金提供を行った人は、自分の名前を書籍上に掲載してもらえたのです。このような資金提供者の名前をプロジェクトの完成物に載せるというのは、現在でも、例えばゲームや映画のクレジットにスペシャルサンクスとして載せる、というような形で行われていますから、現在のクラウドファンディングにかなり近い事例であると言えるでしょう。
 
 

ケース3:自由の女神像

今と昔のクラウドファンディングの最も大きな違いはインターネットの存在です。無数の人々に一度に、そして手軽に情報を受け渡すことができるこの新しいメディアは、昔では考えらない規模での呼びかけを可能にし、クラウドファンディングを新しい段階にまで引き上げたのです。
 
しかし、だからと言ってインターネットを使わない古いクラウドファンディングの事例が、常に現在よりも小規模だったと考えるのは早計です。古い事例の中には、現在にも負けないくらい大規模なものも存在しているのです。
 
それがかの有名な「自由の女神像」です。自由の女神像の建設途中に台座部分の資金が足りなくなってしまった際、世界の新聞王、ジョーゼフ・ピューリツァーが自らの新聞である『ニューヨーク・ワールド』によって市民に寄付を募りました。結果として12万人以上の資金提供者から10万ドル以上を集めたのです。現在のクラウドファンディングでも、これほどの規模のものはなかなかお目にかかれません。
 
 
人に歴史ありとはよく言いますが、クラウドファンディングにも、やはり歴史はあるのです。ここでご紹介した事例は、ほんの一部でしかありませんが、それでもクラウドファンディングが生まれたばかりの仕組みではなく、むしろ長い歴史を持った仕組みなのだということがおわかりいただけたのではないかと思います。
 
そしてこの歴史に触れたことをきっかけに、クラウドファンディング自体にも興味を持っていただければ幸いです。

関連記事

  1. クラウドファンディングの基本フロー
  2. クラウドファンディングでできること〜販路開拓編〜
  3. クラウドファンディングとは
  4. クラウドファンディングでできること〜PR編〜
  5. クラウドファンディングでできること〜テストマーケティング編〜
  6. クラウドファンディングのメリットとデメリット
  7. 誰でも「やりたい」を「カタチ」するチャンスがある
  8. クラウドファンディングを使ったマーケティング

ピックアップ記事

おすすめ記事

  1. アメリカのクラウドファンディング市場
  2. クラウドファンディングでできること〜販路開拓編〜
  3. 誰でも「やりたい」を「カタチ」するチャンスがある
PAGE TOP